卵の殻の中より

考えてるけど答えは出ず

招待状を送ったオズの事

余りにも記事を書かなさすぎるので、以前のオズからの招待状で書き零した
「広田先生」の事を、思ったり、最近知った事だったりをつらつらと

悪役を演じきる

広田先生。
舞台で、DVDで、先生を観ている間ずっと高校・中学の先生方をぼんやりと思っていました。
ぶっちゃけてしまえば高校と中学校の記憶は綺麗さっぱりありません。
何と言うか、どんな人がいたかとか、今も付き合いのある友人以外、何だったらその友人達の高校時代すら全く思い出せません。
でもぼんやり先生方の記憶はあったりします。ご迷惑かけたなあ…

私が卒業した高校は、ちょっと珍しい「体育科」のある学校でした。
広田先生みたいにすっごい怒鳴る先生方も多かったです。衝撃だったのは、4階にある1年生の教室に、1階にいる体育科の先生の怒声が毎日聞こえてくる事
私がいた普通科の体育の授業も体育科の先生が見て下さってたんですが、そんなに怒鳴る事はなかったんですけど。

でも広田先生と決定的に違ったのは、体育科の先生方の怒声は無理をさせないためだったり、高校生だった私たちの判断を誤らせないためだったと当時の私たちでも解るところでした。

広田先生は徹底して悪者を通していたなあと思います。
過去パートの広田先生が誰もいない教室で、いつもの態度を崩さず贈る言葉の練習をした後小さくため息をついて
「…こんなもんか」
という所は数少ない本来の広田先生のシーンで、尊大で嫌な奴でどうやっても敵わない大きな壁みたいな広田先生がなんだかあの一瞬だけ少し小さく感じます。
演者のtjさんもそんなに大柄の役者さんと言う訳ではないけど、あんなに大きく見えるのは流石だなあなんて思います。

ゆーた、タケ、トミー、やっちん、4人にとって広田先生との攻防は3年間だけど、広田先生はきっとその前から、今までの20年間、そしてその後も自分の教え子達とぶつかってでっかい壁になっていくんだと思うと、気が遠くなるのと同時に涙が出てしまいました。

贈る言葉の事

今回やっぱり先生の事を書こうと改めて思ったのが、先生が卒業生たちに毎年贈っていた言葉が実はゲーテの言葉だったと知ったからでした。
タケの「こんな話知ってる?」で始まる伝説のヤンキーのその後を垣間見るようでした。

www.fesh.jp

先生が話して聞かせたのは先生の体験によるものだったのか、果たして解らないけど。

広田先生、実際自分の学校にいたらこんな事言えないと思うけど、とても愛に溢れた先生だったなあ。