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卵内殻より

考えてるけど答えは出ず

ポンコツバロン@オズからの招待状を観て(2016/1/17微加筆修正)

今年の終わりに今年の初めの方の観劇感想を。

別のブログに書いたものをそのまま持ってきています。

3月22日夜~23日千秋楽、PONKOTSU-BARON project第一回公演「オズからの招待状」観劇

まさかオープニングで推しがあんなに踊るなんて思っていなくてあまりの可愛さに瀕死の状態_:(´ཀ`」 ∠):_ヒェエしゅき…;;;

がっつり内容ネタバレしています

 

 

舞台は上下に分割されていて、教室の上に屋上が作られていました。

開演前からずっと「虹の彼方に」のアレンジ曲が流れていました。作られた屋上の上には虹をイメージさせる7色のライト

 

オープニング

若手4人が招待状の内容を言いながら舞台上へ登場。

4人が何かを投げる動作をしたあとオープニングダンス。

ダンス中、各々ソロがあるんですが、その時に教室の黒板に各キャラクターと演者名がアニメーションで映し出される演出が。

テレビのキャラクター紹介みたいな感じで面白いなあと思いました。

そして屋上の方に大人組が一人ずつ登場、その時も黒板に名前が出るんですが

  • 若手組「ゆーた:赤澤燈」
  • 大人組「スーツの男:永山たかし

って感じで、二人一役だけど、まだこの時点では大人組が誰の役なのかは解らないようになっていました。(容姿で大分予想はできるんですが)

 

このオープニング中、ある事件が起きます。

ゆーた(赤澤君)が卒業前に、教師の広田(あだ名:ワロタ)を殴ってしまいます。

その一部始終を観ていたトミー(味方君)

すこーし分かり辛いんですが、この時ゆーたは大ぶりに今にも殴るぞー!って感じでワロタ先生を襲います。

 

トミーはそれを観ていると言うか、止められただろうに、一瞬顔を背けてしまいます

ゆーたが先生を殴った理由は、一年前の卒業式前日に事故で死んでしまったゆーたの兄を悪く言われたため。

そしてゆーたは「卒業式出禁」の処分をくらった、ここからストーリーが始まります

 

ざっくりストーリーのあらすじ

若手4人のパートと、大人組4人のパートは教室の中で同時に繰り広げられます。

時間軸は大人組が現在の時間、そして若手4人がその20年前の時間です。

学校へやって来たスーツの男(永山さん)、もとい、ゆーたが、同じく学校へ集まったタケ(佐野さん)、トミー(菊地さん)、やっちん(楠田さん)と昔の話に花が咲きます。

大人組が動いたり昔話をすると若手の時間軸が進む感じです。

が、この事件の発端であるゆーた自身から卒業式前日の記憶だけが大幅に失われていました。

卒業式前日に起こった出来事を、現在の4人が、20年前の4人と一緒に辿り、あの日一体何があったのか、ワロタが何故ゆーたの兄を、ゆーたの卒業時期にあえて悪く言ったのか、真実を見つけ出していきます。

この舞台自体に、若手4人のチャレンジしたかった事みたいな、見せ場が色んな所に散りばめられています。

それを観るのもとっても楽しかった。

 

たどる壁の終わり

このお話、若手4人の当時の状況と被らせて作られています。

ストーリーの軸になっているゆーたは、実はとても内気で大人しい男の子でした。

そして「お兄さん」はゆーたにとって憧れの存在で、いつか越えたい壁の様な人だったんです。

ですがお兄さんの死から、その性格が一変します。

ここら辺は20年前の3人のセリフからの予想ですが、高校2年生高校3年生(間違えました…!お兄さんとゆーたは一つ違いです)に上がる頃、ゆーたはお兄さんの靴を履き、お兄さんの口癖を言うようになり、お兄さんが所属していたバスケ部に入り、何もかも「ゆーたのお兄さん」の続きを引き受ける事でお兄さんの死を乗り越えようとしました。

舞台のセリフを借りるなら「壁に並んでやろう」としたんです。

最初から完成された「キャラクター」を演じるゆーたの姿は、若手4人を含む現在の、そしてこれから現れるであろう「2.5次元舞台出身若手俳優」全ての姿でした。

ただその完成されているはずだったお兄さんの壁をたどるゆーたの前に現れたのが、お兄さんが出る事ができなかった卒業式でした。

ここで「卒業式」が演じる事ができなかった出来事として登場するのがなんだかもう、憎かったです。

見たくなかっただろう壁の終わりを目の前に一番戸惑ったのは内気だった本来のゆーただったと思います。

これまで「兄ちゃんだったらどうするか」を基準に行動してきたゆーたはもう自分本来の行動ができなくなっていたんです。

「俺らしいってなに?」

と力なく笑って3人に問いかけるゆーたの姿を目に焼き付けておかなければいけないと思いました。

 

これから現れる皆の「身代わり」

ストーリーの最後に、現在のゆーた(永山さん)と20年前のゆーた(燈君)が出会う少しファンタジーな部分があるのですが、初代青学メンバーだった永山さんが、当時(2ndシーズン中)まだテニミュキャストだった燈君に「(キャラクターでいられなくなる事は)最後じゃない、最初だ!」と叫び

「お前が年をとったとき、お前みたいな若者が現れたら、全力で助けてやれ」

と20年前のゆーたを抱き締めてあげるシーンが物凄く色々な事を考えさせてくれます。

決して否定する訳でなく、でもすぐ受け入れろ受け止めろと言う訳でもなく、今辛いなら後からでも良いじゃん、長い旅なんだから、受け止められるようになってから、受け止めたって良い。

隣に皆がいるから、一人じゃないから、きっと大丈夫だ、自分を信じなさい、ちょっとくらい人に頼ったって良いんだからと言う、エールに似た舞台でした。

最後に現在と過去の全員が横に並んで一言ずつ話していくんですが、この部分は多分現在と20年前で同じことを話したんだろうなと言うシーンになっています。

他の3人が高校生と大人とが交互にセリフを言うんですが、ゆーただけ高校生と大人が同時に相槌やセリフを言う部分があります。

会話が終わると各々現在が過去の自分に紙飛行機を持たせて、虹に向かって飛ばし、物語が終わります。

実はオープニング前に、高校生の4人が何かを投げる動作をするんですが、ここに繋がってくるんだと、この舞台こういう先に出てきた小ネタが最後に近づくに従ってどんどんストーリーに繋がっていく所がたまらない演出です。こういうの大好き…!!

 

後半になるにつれ、燈君のゆーたの焦燥や不安が膨れ上がっていく様が凄いです。

ゆーたを演じていると言うより、後半から半分以上は燈君本人の感情も露わになっていたんじゃないかなあと(もしかしたらこれは「演者」にとってはとても失礼な感想かも知れませんが)

お話しの内容が当時の彼らに重なるような舞台だったからってのもあるかもしれないけど、いくら場数を踏んでいてもやっぱり大人組の皆さんには小手先の演技じゃ通用しないと思います。

なら、きっと自分になっちゃっても、全力でぶつけてしまえとなったのかなあなんて思いました。

千秋楽のご挨拶で永山さんが、屋上のシーンについて「しんどかったぁ…」ってずっと言ってました。

燈君の、ゆーただけでなく燈君自身の不安とか焦りとか、真正面からぶつけられて、堪えるのが大変だったと言う意味だと思います。

横にいる燈君に改めて向き直り「お芝居してよー」と言って苦笑していたのが印象的でした。それくらいの物を燈君はぶつけたんだなあって思いました。

 

この舞台を、直接肌で感じれて本当に良かった。