卵内殻より

考えてるけど答えは出ず

体感季節をDVDで観て

直接の観劇は叶わなかったけれど、幸運な事にDVDで視聴する事ができました。

映像になってくれる舞台本当にありがたいです。

 

精一杯の奇行

舞台のあらすじを読んだ最初の感想は

きっと彼が出ていなかったら観ようとは思わなかっただろうな…でした。

舞台が始まる前から、ブログの記事や周りの仲の良い演者たちのツイッターでいつもと様子が違う様な感じは受けていましたが。

ある日の配信動画で見た彼は今までの好青年な印象とは違って、少し背伸びをしたようなチャラい男の子の恰好をしていました。

サングラスをカチューシャ代わりにして、黒のレザーのジャケットを着て

(黒のレザーは普段着でも見ますが、何だかその他の細々した部分が、いつもの印象から無理やり遠ざけているように感じました)

舞台の宣伝も兼ねての配信動画出演でしたが彼自身はほとんどお喋りができず

共演の鯨ちゃんやヒロインの女の子達がフォローしつつでした。

無言で手の甲から硬貨を消す手品を始めた時はどうしたのかと思いましたが(笑)

そう言う突発的な、第三者から見ると奇行のように見える様子が私は好きなんですが、彼は彼でいっぱいいっぱいなりのアピールだったんだろうなあなんて思います。

見た目はチャラい感じなのに、一番彼らしさが出ていたのが座り方でした。

膝を閉じて、その閉じた膝の間に両手を合わせるようにして座っていたのが印象的でした。

TSCPPのレポート写真なんか見ても、大体足を閉じていますよね。

人となりが良く解る座り方だと思います。

 

役の作り方の印象

以前に雨スタか何かで、彼の役柄の作り方と言うのはいわゆる「自分の中にある、キャラに近い部分を膨らませて作っていく」やり方だと言っていました。

氷帝の滝さんを観ていても、事前に作り込んで舞台の上でキャラクターに血を流して、生きた人間にしていくんだろうなって思いました。

体感季節でもきっとそうやって楠人を作ろうとしたんだろうなと思いました。

でも楠人は、彼の中にほとんどない部分だったから、今までにない産みの苦しみを味わったんじゃないかと思います。

舞台が終わって、すぐの記事に

 

めちゃくちゃ悩みました。

めちゃくちゃ苦しみました

 

とあったので。以前の「抜け殻になってしまいました」とかもそうですが、彼はどうもスイッチが切れると随分ストレートに言葉を出すみたいです。

いつだったかの記事では苦しかったけれど、でもこういう気持ちも含めて役を作る事を楽しめるようにならなきゃいけませんねみたいな事も言っていました。

何とも言えない複雑な気分になったのを覚えています。

楽しめるようにならなきゃいけない なんて、思わなくても良いと思います。

産みの苦しみだって必要だし、そう言う気持ちは時間が経って大変だったけど良い経験だったなあって昇華する事ができるんだからと思ったり。

難しいなって思いました。

ただのオーディエンスなのにこんなこと勝手に考えている自分も自分だけれどw

映像の中の、舞台本編なのにも拘らず表情の端々に演技をしながら楠人と言う人物を模索している様な、焦っている様な気持ちが見え隠れしていました。

最後まで楠人を理解しようとしていたんだなって思うと、どんなに人としてダメな人間でも楠人が愛おしく思えました。

 

もっとクズの役をやって欲しい

実際、映像のみではありますが体感季節を観て、一番最初に強く思ったのが是非、彼にはこういう人間のクズみたいな役をもっとやって欲しいと思いました。

楠人はどこか憎めないダメンズなキャラクターでしたが自分としては闇金ウシジマ君に出てくるようなどうしようもなく自分勝手に自分自身の身を滅ぼしていくクズの役をやって欲しい!

劇中、心理描写的なシーンで、楠人の首を絞めようとした由良に酔いつぶれ

仰向けに寝転がっていた楠人が「これで満足?」と言って起き上がり

戻ってきた楠人の恋人の女の子ともう一人の女の子二人の肩を同時に抱いてニヤニヤ笑いながら「俺は誰の事も信じていない」と言うシーンが大好きです。

このシーン、先にも書きましたが心理描写的なシーンなので由良と楠人以外舞台上にいる人達は一時停止しています。

常々、彼は本当にお顔が綺麗だなあと思っているので、

そんな彼がニタニタ笑いながら、可愛らしい、タイプの違う

二人の女の子の肩を意味深に抱いて自分がどれだけ人の事を信用していないか、そしてそれを隠すそぶりも見せていないかを話すシーンは必見です。

ただ、どうしても、彼自身が楠人の様な人間ではないので、その他の細かい部分で

「こういう人はこういう風に行動するのかな」と言った妙な誠実さが垣間見えてしまう部分もあったりします。

体感季節と言う舞台自体が、シナリオも演出も演者も、あの時あの瞬間の年齢・経験値・ものの見方があってこその舞台だったと思うのでそう言った彼の模索しながらの演技があの空気感に一番マッチしていたと思います。

ツイッタのフォロワーさんが

「演者ももちろんだけど舞台にかかわるすべての人の経験値があともう少し上だったらもっと解り易い舞台だったかもしれないけれど、でもこの舞台はその空気感も含めて観る舞台なんじゃないか」

と、呟いていらして。私はこれに全力で頷きました。

こなれた感じでやられても、あの舞台やお話しで表そうとした焦燥感とかどうしようもなくモヤモヤした感じは出せないだろうなと思いました。

実際に板に立った推しやその他演者の皆さんは大変だったと思うし、推しに関してはどこか悔しそうなところも見えたのでこんな事言ったら気を悪くされるかもしれないけど…

連続で何度もリピートして観れるような舞台ではないけど、何かの折にじっくりと観たい舞台でした。

そして何度でも言いますが、楠人よりより強烈で凶悪な人間のクズをやってほしい…!!

先日のぶっ壊したい世界での彼の役がクズと言うか作中で一番悪い役(かも)という事でしたので、早く映像手に入れなければ…!と思っています。